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大学院について

研究とは

データのディスカッションも熱がはいる

▲データのディスカッションも熱がはいる

皆さんはなぜ大学院に進むのでしょうか。それは研究をするためです。博士号を取るためでもあります。ではなぜ研究するのでしょうか。おもしろいから、おもしろそうだから、うまく言えないけれどなんとなく、という人も多いと思います。

未知の世界を自分の力で探索して、時には外国人と共同研究をしたり、英文論文を書いたり、国際学会で発表したり、そういう姿への憧れもあるでしょう。

今は世界的に生命科学が重要視される時代で、国の将来の基幹産業を創出する、などと言われており医学研究もその渦中にあります。しかし当教室では、個々人の「研究をしてみたい」という純粋な気持ちを最優先しており、個人の力を磨く場所が教室ととらえています。教授のため、教室のため、大学のため、国のために研究を行うのではなく、自らの興味を追求したいという気持ちが研究推進の何にも替えがたい力だと考えています。

病理学は幅広い裾野をもつ医学分野です。中でも特に当教室では、医学の研究に興味のある人には広く門を開いています。5年後の自分、10年後の自分、そのロードマップを一緒に考えましょう(下図)。興味のある方はまずは相談窓口にコンタクトをとってみてください。

研究と病理専門医との関係

外科病理診断・剖検診断にのぞむ

▲外科病理診断・剖検診断にのぞむ

研究すると同時に、将来病理専門医を取得することも視野に入れている人も多いと思います。将来像は様々でしょう。アカデミアとしての病理の道を目指す人、臨床病理医として病院で活躍することを目指す人、その中間の人などがいると思います。将来、病院病理部で診断の専門家になる場合にでも、大学院に所属して、未知なるものに挑戦する期間をもち、1つの仕事を博士論文にまとめることを経験するというのは専門医としての背骨の力になることだと思います。

当教室では、現在、病理専門医のスタッフが、5名所属しており、臨床病理検体、剖検検体を用いた臨床病理学的な研究も幅広く展開しています。また、一人の患者さんを対象とした症例報告は、世界的なアーカイブとして次の患者さんの治療に役立つものであり、英文症例報告も大切にしています。

大学院進学希望者へのメッセージ

現在大学院への進学の仕方は多様化していますが、それは進学希望者の背景や状況も多様であるためです。ですので、希望者の背景の状況にあわせて説明したいと思います。一般的に病理学教室での研究は、テーマ、研究方法、目指すものが基礎研究の中では比較的臨床に近い事が特徴です。これは医師であるかどうかは問題ではなく、個人の興味の問題だと思います。当教室ではこれまでもこれからも様々な背景の方を受け入れていきます。

下の表にあるように、2005年から10年間で、当教室の大学院生の入学者は、年平均博士課程で1.5名、修士課程で1.0名となっています。出身校も様々なことが分かります。

1)北大医学部医学科の在学生の方へ

皆さん、卒業後の選択肢が多くてとまどっている人も多いと思います。平成29年度以降は専門医制度も変わるといわれています。国の制度、世界の中での日本の医学教育、研究体制は変化し続けていきます。その中で、制度や世の中の変革にまどわされることなく自分の興味のあることを追求していってもらいたいと思います。

多くの同期が臨床初期研修に行く中、研修は後まわしで、まずは基礎研究に飛び込みたい、という人はMD・PhDコースを選択してください。当教室ではこれまで2名の先輩がこの制度を利用しています。修了者はアカデミアで活躍することが期待されます。1名は終了後すぐに医学研究科のプロジェクト特任助教に採用されています。初期研修は卒後3年で博士号をとってから行うということも可能です。卒後5年で博士号をとって研究を終了することは人より1年先んじることができるシステムです。

2)初期研修医の方へ

  • 北大病院で研修中の方は、北大CLARCコースをおすすめします。研修2年目が大学院1年目とみなされます。100%自由に研究に時間をつぎ込める期間は3年間ですが、卒業後5年で研修を終え博士号を取得できる利点があります。病理専門医を将来目指す人は、病理に重点を置き、診断能力を身につけながらの研究も可能です。
  • 北大病院以外で研修中の方は、大学院博士課程に進むことになります。将来の希望は海外留学、国内の一流の研究所の研究員になること、臨床病理医になること、大学病院病理部勤務希望、など様々と思います。皆さんとロードマップを考えて研究を進めます。

3)他大学医学部医学科の在学生の方へ

当教室ではこれまで、多くの北大以外の医学部・医科大学を卒業者が大学院生として入学しています。過去30年間におよそ以下の大学の出身の先生が在籍しています。

信州大学医学部、旭川医科大学、札幌医科大学、防衛医科大学、岩手医科大学、富山医科薬科大学、鳥取大学医学部、東京医科大学、弘前大学医学部、愛知医科大学、東京大学医学部、福島県立医科大学

また臨床の大学院に所属している方が実質当教室での仕事で学位を取得しています。北大出身者もいますが、東京医科歯科大学、金沢大学医学部など他大学出身も多数います。

4)医学部医学科卒業生以外の入学希望の方へ

医学部の大学院は敷居が高い、と思っている人も多いのではないでしょうか。そのような中当教室では、これまで多くの医学部以外の学部の卒業生が大学院修士課程、博士課程で学んでいます。大事なことは医学の研究に興味があるかどうかということです。以下は過去30年間の在籍者の出身校です。

北大医療技術短期大学部、北大医学部保健学科、北大獣医学部、北大工学部、室蘭工大、小樽商大、日本大学、北海道鍼灸専門学校

5)修士課程進学希望の方へ

修士課程では、医学研究の基礎を学びます。皆さんそれぞれ目標は異なると思います。医学部以外の卒業生あるいは保健学科を卒業した臨床検査技師で、将来アカデミアのポジションにつきたい、そのため博士課程進学も視野に入れている、とりあえずは修士号を取得して、病院へ勤務したい、将来大学病院勤務を希望する、など様々だと思います。将来研究の道を考えている人には深い基礎生命科学の手技、考え方を、病院など就職希望の人には病理診断技術、最先端の標本解析法、細胞診に関する新規解析法などそれぞれの将来像にあわせた研修期間としましょう。

腫瘍病理学分野大学院生(入学状況)

博士課程

出身校 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014
北大医学部医学科卒 0 0 0 0 2 1 1 0 2 0
他大学医学部医学科卒 0 0 1 0 0 0 0 0 0 2
北大医学部保健学科 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1
北大他学部卒 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
他大学他学部卒 0 0 0 1 1 0 0 0 0 0
外国人 0 0 1 0 1 1 0 0 0 0
合計 0 0 2 1 4 2 1 0 2 3
内)
北大MD/PhDコース / / / / / 1 1 0 0 0
北大CLARCコース / / / / / / / / 1 1

修士課程

出身校 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014
北大医学部保健学科卒 1 0 0 1 0 1 0 0 0 2
北大他学部卒 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0
他大学卒 0 1 0 0 0 0 2 0 0 0
外国人 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0
合計 2 1 0 1 0 2 2 0 0 2

2012年、腫瘍病理学分野で学ぶ大学院生

▲2012年、腫瘍病理学分野で学ぶ大学院生